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旅をはじめる理由というのは、どんな場合であれ、しごく個人的なものです。
この作品でも、主人公が「思ってしまった」と言っているのですから、
他人である私たちが、あれこれいえる筋合いはありません。
ただ、このように“衝動に駆られて”という書き出し方をすると、
以降に、そのテンションを維持していくだけのクオリティの高さと、
一貫したトーンが必要になってきます。
その点、一文目の方向性が最後までブレることなく、物語全体の
テーマ性ともうまくつながっているこの作品は、非常に読み応えの
ある旅行記となっているといえるでしょう。
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